萩原研究室研究内容/gif/5KB

 Ecohydrologyに関する研究
 
1.大都市圏の水循環システム計画に関する研究
…システムズ・アナリシスの循環過程に順じて論を展開する。ただし、目標は6つのリスク(当面は、震災・渇水・環境汚染)の軽減である。このためデータベースを完成させ、定性的議論から定量的議論を展開し、総合的な水循環システムの計画方法論を構築する。
 
 
2.都市域の総合環境防災計画に関する研究
…環境変化と環境防災計画の循環過程順じて論を展開する。このため、今までの萩原研における研究成果をまとめ、上記の循環過程から見た場合、何が欠けているかを明らかにする。それによって、実証研究をもとに計画方法論を構築する。
 
 
3. 開発と環境のコンフリクトの分析と合意形成に関する研究
…新しい数学モデルを開発すると共に、事例を通してモデルの有効性を実証する。さらに日本と外国の比較研究を行い、モデルの限界を明らかにする。最終的には、将来起こり得るリスクを内部化した計画方法論を構築する。
 
 
4. 高齢社会における環境防災投資に関する研究
…新しい数学モデルを開発すると共に事例(例えば、京都市)研究を通してモデルの有効性を実証する。なお、上京区の調査結果を踏まえて、どうすればいいのかをシステムズ・アナリシスの手順を用いて研究する。
 
 
5. 都市環境防災のための自然・社会環境評価法の確立
…都市のアメニティーズ向上ならびに防災、減災空間としての水と緑のネットワーク形成のための環境評価法を主として環境経済学の手法を用いて分析している。
 
 
6. 都市環境と水辺計画
…大都市の環境創生のための水辺計画の方法論をシステムズ・アナリシスを用いて体系化している。現在は水辺整備の時空間投資ならびに景観問題を分析している。
 
 
7. 都市の環境保全防災計画のための水循環システムの構築
…都市の雨水(あまみず)の価値を水循環システムで評価し、渇水時や地震時における被害軽減のためのソフトなリスクマネジメントをハードとソフトの面から分析している。
 
 
8. 水道供給システムのリスクマネジメント
…大都市圏の水道供給システムを階層システムとして認識し、渇水時や地震時における被害軽減のためのソフトなリスクマネジメントをゲーム理論やネットワーク理論を用いて研究している。
 
 
9. 重油汚染のリスクマネジメント
…日本海重油汚染をモデルとして、総合防災的な視座から、その対策を戦略的な計画方法論として構築する。差し当たっては、どこに油回収船を配置するかなどの問題をOR(オペレーション・リサーチ)でもってヒュウリスティックな方法でアプローチする。
 
 
10. 大規模開発プロジェクトによる自然・社会環境の変化の構造分析
…関西国際空港の建設に伴う周辺地域の社会環境ならびに自然環境の変化を分析することにより、これらの地域が経済的発展という正の変化と、地震、渇水、水域や大気汚染、そして騒音などの災害リスクがどのように変化するかを分析する。
 
 
11. 大規模開発プロジェクトに起因する環境と開発の間のコンフリクト解析
…長良川河口堰のコンフリクトの歴史をモデル化し、そこに潜む一般的なコンフリクト要因と地域固有の特別なコンフリクト要因を識別し、今後の大規模プロジェクトの抱える「環境か開発か」という鋭い対立を緩和する計画方法論を開発する。
 
 
12. 都市環境に着目した都市構造変化過程のモデル分析
…ライフサイクルに応じた都市環境に対する嗜好の変化を考慮して、都市構造の変化過程をモデル化し、開発や環境改善による都市環境の変化を計画論的に分析する。
 
 
13. 地域の自然環境整備に関する研究
…アンケート調査により、都市内にある自然的空間の価値や人々の意識、行動について認知心理学を用いて調査を行っている。そして、個々の自然的空間はもとより地域全体としての自然的空間整備の方向性について研究を行っている。
 
 
14. 一般廃棄物の処理広域化における費用配分問題に関する研究
…ごみの処理を隣接する市町村が共同で提携して行う場合を想定し、どのような場合に提携が起こるのか、また、リスクを考慮した場合に提携内の費用配分はどのようにあるべきかをゲーム理論を援用してモデル的に検討する。
 
 
15. 防災計画のための高齢者の生活活動に関する基礎的研究
…人口の高齢化が問題となる中で、調査対象を高齢者に絞り、時間地理学を用いて人間の日常生活の行動(生活活動)とそれを基にした災害時の避難行動を調査を行った。調査結果から高齢者の生活活動、避難行動の傾向を把握し、それをどのように防災計画に用いるべきかの提案を行った。